糖尿病と食事
- 2009年08月25日
- 院長コラム
脳卒中*の危険因子には、加齢や遺伝的素因など予防が不可能なものと、高血圧症、糖尿病、高脂血症、痛風等の生活習慣病や飲酒、喫煙等の予防が可能な因子があります。糖尿病の予防には定期的な運動習慣、食物繊維の摂取、脂肪摂取の抑制が重要す。 *脳梗塞、脳内出血、クモ膜下出血の総称
②糖尿病と食事
糖尿病とは、食事の量が多く、運動不足の為に血糖値が上昇しているにも関わらず、膵臓から出るインスリンが効率的に使われず、膵臓に負担がかかり、結果として血液中に糖分が余っている状態です。この血液中の余分な糖分が悪影響を引き起こします。具体的には微小血管炎を起こす事で、脳梗塞、心筋梗塞、網膜症、腎不全、末梢神経障害の危険性が高まります。
食事療法のポイントは、1度にたくさんの量の食事は控えて、腹八分目を心がけ膵臓に過度の負担をかけないようにする事です。具体的には、食事量を3食同じくらいに分けて摂取します。朝食を多めにして、昼と夜と食事を少なくします。朝食を抜くと、体が飢えに備えて脂肪を蓄積しようとし、肥満の原因になります。また、ながら食いは結果的に食べ過ぎになります。更に、早食いやまとめ食いも良くない事です。ゆっくりよくかんで食べましょう。
食品もGI値(グリセミックインデックス=ブトウ糖を100とした時の、食物100gあたりの血糖上昇率)の低いものを選ぶ知識を持ちましょう。主食では、高い順からパン>白米>パスタの順です。
また野菜を多めに取る様にしたいですが、最近の傾向として、御飯よりおかずを多く取りすぎる傾向にあるようですから、副食は1食1皿として、御飯(適量)を食べるようにして下さい。蛋白質は、魚や大豆、脂身の少ない肉からとりましょう。脂肪の摂取は動物性脂肪を減らし、植物性脂肪や魚から取りましょう。油を使った料理は1日2品までとしましょう。
お菓子や飲酒も控え目にして下さい。低脂肪の牛乳や適量の果物は食事と一緒にとらず、間食で摂取して空腹感の緩和に努めて下さい。外食などでは食べ残す勇気も必要です。定食やどんぶり物は御飯を1/3ほど残して下さい。
追記ー運動療法は、毎日6000歩~8000歩歩く事が理想です。