癲癇の予防
- 2007年09月08日
- 院長コラム
癲癇とは脳内に発生する生理的な電気信号の異常で意識がなくなったり、また痙攣発作を引き起こす状態です。患者さんは発作の前触れを経験したり、また突然倒れる様な状態等を経験します。発作の継続時間は数秒から数分間で、発作が強い場合はその後で意識消失が継続します。
診断にはヒステリー、脳血管障害、心臓疾患や薬物中毒による意識障害ではない事の鑑別診断と脳波での癲癇波の確認が必要です。
発作の予防は第一に薬物療法による痙攣発作のコントロールが大切です。薬物でコントロールできればその後一般的に5年間抗痙攣剤を服用して頂き、脳内にある痙攣発作の焦点である電気的な異常経路を断ち切る事で完治を期待する事が出来ます。また女性の場合は妊娠と言う問題がありますので思春期の時期に出来るだけ癲癇を治す努力が必要です。成人女性になると妊娠しても出来るだけ出産に問題とならない様な薬物を選択する必要性があり、更に実際に妊娠した場合は患者さんは脳外科医や産婦人科医との密な関係が必要となります。
薬物療法が第一次ですが治療中には患者さんにも注意が必要です。それにはライフスタイルを出来るだけ癲癇が起らない様な規則正しい物にし、また睡眠不足にならない様にして、煙草やお酒は控え、テレビゲームやパチンコ等目に刺激的な事を避ける事が大切です。