片頭痛の取材を受けて


先日、片頭痛の取材を受けました。取材の方が敏腕で、頭以外の疾患も分かりやすく説明されています。御参考にして下さい。以下がそのサイトです:大切な家族に病気を近づけないための 「かかりつけ医探し」と「地域医療情報」サイト~ 【広島ドクターズ】http://www.h-drs.com/

特殊な片頭痛の治療について


片頭痛とは御高名な寺本純先生のお言葉をお借りすれば「若年期に出現し高齢で軽減する発作性頭痛を示す慢性機能性疾患である」と定義されています。つまり頭痛の始まりは10代前半に(時に8歳頃から)始まり、50歳頃には頭痛は軽減します。従って頭痛は性ホルモンと強い因果関係があるようです。典型的な片頭痛は閃輝暗点(視野の半分がキラキラ光る)発作が20~30分継続、その後徐々に頭痛が起こってきます。ここで注意を要する片頭痛は前兆が視野の異常でなく、片麻痺、めまい、半身のしびれ感等の特殊な前兆がある頭痛です。前兆の原因は仮説の域をでませんが、閃輝暗点の場合は後頭葉表面の動脈が痙縮(痙攣して収縮する)する事で起こると言われています。片麻痺、めまい、しびれ感が前兆の片頭痛は脳の主幹動脈(最重要血管)が痙縮して起こると考えられています。この様な前兆の片頭痛の治療は、この頭痛の特効薬であるトリプタン製剤の処方は禁忌(してはいけない)となっています。何故ならこのトリプタン製剤は血管収縮剤の為、前兆中又は前兆後にこの薬を使用すると痙縮した血管にさらに収縮がおこり、最悪脳梗塞を起こす可能性があるからです。以上注意を要する片頭痛について述べました。

頭部外傷について


 頭部外傷の場合、最初の24時間の観察が大切で、特に急性頭蓋内出血の発症の場合には、外傷直後から4~5時間の間に意識状態に変化をきたします。頭皮下血腫を合併する場合は勿論の事、外観が問題ない場合でも、生命に重大な影響を及ぼす事がありますので、外傷の後で心配な場合は脳神経外科専門医の診察を受ける事をお勧めいたします。頭部外傷は一般的には、転倒しやすい1歳から3歳までの幼児と高齢者に多い特徴が有ります。幼児では3歳まで頭と躯幹とのアンバランスがあり転びやすい様です。頭部外傷後に経過を見る場合には、次の様な事項に注意しましょう。①意識状態はどうか?幼児の場合は不機嫌ではないか?②頭痛はないか?③吐き気や嘔吐はないか?④手足のしびれ感や麻痺はないか?等です。また、当日は出来るだけ安静にして、お風呂へ入る事を控えましょう。脳圧が上昇して吐き気をもよおす事があります。また、アルコールや刺激の強い食べ物も控えましょう。最後に、50歳以上の男性でお酒をたしなまれる方に多い様ですが、外傷後3週間~2ヶ月程度の間に徐々に進む、認知症、運動麻痺、尿失禁が出現した場合は、慢性硬膜下血腫の発症を疑って再度受診して下さい。漢方薬や手術で上記の症状は回復します。一般的に治る認知症と言われています。なお、著者の経験では35歳の女性で、頭部打撲1ヶ月後に慢性硬膜下血腫を発症された方がいますので、50歳以下は大丈夫と言う訳ではないようです。

脳神経外科は高血圧科!?


塩分摂取量の多い日本人は三人に一人が高血圧症で、諸外国よりその割合がきわめて高い様です。またある統計では、高血圧症の改善率は3割でそれ以外の7割の患者さんは降圧剤を飲んでいても、収縮期の血圧が140以上か拡張期の血圧が90以上で治療の効果が不十分という結果が出ています。当院の院長は脳神経外科医で、若い頃から高血圧症の治療経験が豊富で充分な知識を持ち合わせています。高血圧症の患者さんで血圧の改善が不十分な方、血圧の変動が強い方は当院へ御相談下さい。


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脳卒中(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)の予防・早期診断や脳ドック頭痛外来めまいしびれの症状でお困りの方は広島市中区の山村クリニック(脳神経外科、神経内科、放射線科)へお越し下さい。