①健康食品-サプリメント(本当に効き目はあるでしょうか?):判定×健康食品の定義ははっきりしませんが、国(厚生労働省)が、健康維持や病気回復に効果がある薬品として認めてないものと考えます。この中には様々なレベル(品質)のものが混じっていると考えられます。作っている企業も一流から三流の製品があると思われます。ここではっきり言いたい事は、健康食品は健康維持や病気回復の為に科学的に証明されていないものと言えます。仮に本当によい物なら厚生労働省も薬品として認めるはずです。また医師も病院で使用できます。したがって健康食品はお勧めできません。また、万が一健康食品で副作用が出た場合一流企業でないと補償がもらえない可能性もあります。本当に注意して下さい。
②ジェネリックは今までの薬と同じですか?判定×薬は化学製品です。その為、製品を製造する段階で化学反応します。ジェネリックは既存の薬と同じ成分ですが、この化学反応の過程が全く違っている為(既存製薬会社の極秘事項)同じ製品、言い換えれば薬効が同じではありません。事実、私も患者さんの御希望で、抗痙攣剤をジョネリックに変更して癲癇発作が再発した苦い経験があります。厚生労働省もその事を充分知りながら、国民の医療費削減の為販売促進運動をしています。テレビコマーシャルで、一流のタレントを使用して二流の薬が販売されています。タレントも医療に無知で可愛そうです。また上記の様にジェネリックを製造している会社も一流から三流に分かれます。皆さんが食品を買われる際に、国産か中国産かを注意されるのと同じ様にジェネリックの会社の知識も持たれる必要があります。特に、降圧剤や抗痙攣剤など大げさではなく命に関わる薬には注意を要します。医師が何故安価な薬を使用しないかの理由はここにあります。
日常診療でよく耳にする話があります。患者さんに聞きますと、おもに友達同士で話題になっている事(健康状態や飲み薬)をお互いに共有され、勝手な判断や誤解から話が間違って伝わっている事があります。患者さん同士での疑問点があれば、何でも御質問下さい。このコラムでは、そんな誤解されている話について解説を加えます。わかりやすくする為、箇条書きにしてみます。
①睡眠薬と認知症:ⅰ患者さんが睡眠薬を飲むと呆けるから飲みません。ⅱ睡眠薬より安定剤の方が安全なので飲んでいます。ⅲ副作用が恐いので半錠にして飲んでます。などをよく耳にします。
ⅰについてー判定× 全ての薬は飲まないに越した事はありません。特に睡眠薬は、超短時間型、短時間型、中間型、長時間型と作用時間に大きな差が有り、慎重に睡眠薬の種類を選ぶ事が重要でしょう。長時間型の睡眠薬(心療内科で精神疾患等で特に睡眠治療を必要とする人の為の薬)の連用と認知症は関係が有る様です。しかし、脳神経外科や内科の診療で投薬する睡眠薬は、超短時間型から中間型の薬の為認知症になる事はありません。事実薬の副作用報告書にも認知症の記載はありません。むしろ認知症の危険因子(原因と考えられるもの)に不眠症がありますから、長時間型の睡眠薬でなければむしろ認知症の予防になります。したがって普通の睡眠薬を飲んでも呆けません
ⅱについてー判定×副作用の報告は、睡眠薬より安定剤の方が多いのが現状です。また本来、安定剤は精神を安定させる薬で睡眠を誘導する作用はありません。より安全でしかも睡眠導入に適した睡眠薬を飲む事をお勧め致します。
ⅲについてー判定△日本の錠剤は、日本人の体格に合わせて大きさが決まっています。例えばアメリカの錠剤の分量は、日本の錠剤の倍量です。ですから、日本ではわざわざ半錠で飲む必要はありません。但し体重が40kg未満の方や細身で高齢の方は、主治医に相談され錠剤の大きさを調節されても良いと思います。
②水一杯と脳梗塞:判定△このコラムの高齢者と脱水症を御参照下さい。脳梗塞後遺症の方など特に脱水症の予防が大切な方は寝る前に水1杯飲まれる事に賛成です。
③降圧剤(高血圧の薬)をいったん飲むと一生の薬:判定×これは明らかに間違っています。降圧剤を服用しながら、例えばダイエット(10kgのダイエットで血圧は10mmHg下がると言われています)や運動や減塩食を継続すると血圧は下がり、降圧剤を服用する必要がなくなります。この話で、多くの人が勘違いしているのは、糖尿病の薬を飲み始めると一生治療が必要という事との混同です。糖尿病の治療をはじめると、膵臓から血糖値を下げるインスリンの分泌が減少して薬に依存する体に変わるので一生薬が必要です。ただし、軽症の糖尿病の場合、インクレチン製剤と言って元来体の中にあるホルモン物質の製剤があり、この薬は食後の血糖値に応じたインスリン分泌を促進し膵臓にダメージを与えないので、運動や食事療法で血糖値が改善すればこの薬の休薬や中止は可能です。
④血液サラサラの薬と納豆:判定ほぼ×血液サラサラの薬の中には、抗血小板剤や抗凝固薬があります。脳梗塞や心筋梗塞の慢性期で服用して頂いている薬は、殆どのケースで抗血小板剤です。この薬は食事の影響を受けません。納豆は食べれます。しかし、脳梗塞の患者さんの中に、心房細動(心臓の脈が一定でない疾患)が原因の方は普通ワーファリン(抗凝固剤)を服用されています。ワーファリンは食事の影響を受けやすい薬で、血中濃度を一定にして治療効果をあげる為、納豆は食べれません。
⑤降圧剤とグレープフルーツ:判定ほぼ×上記④と同様で高血圧の薬の種類で異なります。高血圧症の薬は以前はカルシウム拮抗剤が一番多く使われその中のある種の薬が、グレープフルーツと反応して効果が強く出ることがあります。それ以外の高血圧の薬は食事に制限がありません。ですから、気になる場合は薬剤師か医師に相談されグレープフルーツと反応しない降圧剤に変更して頂きましょう。そうすれば食べれますよ。
5月27日付けの経済新聞によると、健康で長生きする為には親からの遺伝子の働きが25%を占めるようです。しかし、この遺伝子の恩恵は40歳までに使い終わるようです。ですから40歳を過ぎた頃から健康に留意をすればその後の余命も大きく変わると結ばれています。40歳を境に、禁煙、休肝日、運動には特に心がけるようにしましょう。
医療機関やテレビ番組などでよく耳にする動脈硬化とはいったいなんでしょう。動脈硬化とは、簡単に言うと血管の老化現象で、加齢と供に全身の血管で起こっています。その中でも特に脳、心臓、大動脈、腎臓等の動脈硬化が重要です。
動脈が硬化した場合、壁が硬く弾力性がなくなり、内腔が細くなり血管がつまりやすくなります。また血管壁がもろくなり破裂しやすくもなります。この状態を顕微鏡レベルで見ると、血管壁の内部構造は、内側から内膜と中膜と血管の筋肉層と外膜の4層構造から成り立っていますが、動脈硬化におちいると、内膜と中膜の間にコレステロール等の脂質が溜まり、血管内腔はせまくなります。
この動脈硬化を進行させる因子は、高血圧症、高コレステロール血症、糖尿病、痛風、喫煙、飲酒などです。また特に、御家族、御親戚の方に脳や心臓疾患の既往症の有る方は注意が必要です。何故なら、上記の後天性の因子以外にもDNAなどの先天性の因子も動脈硬化の進行には関与しているからです。
動脈硬化の進行の指標として、血管年齢を推定する方法があります。具体的な方法は、頚部エコーで上記の血管の内膜と中膜の厚さを足した値から、その血管年齢が分かります。自分の年齢よりも血管年齢が多い場合には注意が必要です。
最後に、動脈硬化の進行を遅らせ、改善させる為に高血圧症等の後天的因子を改善させる以外、内服薬としてEPA製剤を服用する事も大切です。