「脳神経外科は敷居が高い、怖い」とか、「気になることはあるけど大したことないだろう」という理由で、つい受診を後回しにしてしまうことがあるかもしれません。しかし、病気を克服する大きなポイントは”早期発見・早期治療”。上記の項目のような症状が必ずしも脳疾患であるとは限りませんが、少しでも「おかしいな?」と感じる点があれば、どうぞご来院ください。
どちらのケースも最初の頭痛で病院を受診していれば早期発見でき、大事に到らずすんでいます。片頭痛をかかえている人でも、いつもの頭痛と少し違うなと感じたら、すぐ病院を受診ください。
※ケースはあくまでも、事例の一部です。
30歳代、女性。他クリニックより頭痛がひどい為紹介受診となる。市販薬のイブAは効果がありますが、毎日服用しないといけない状態です。仕事はパソコンをよく使い、肩こりがあります。精密検査を施行し6cmの巨大な脳腫瘍(髄膜腫)が責任病巣と判明しました。
50歳代、男性。当院受診の半年前から右耳がつまった感じと右の上下口角が、しびれた感じがありました。聴力も右は聞こえ難いでした。手足のしびれ感はありません。頭部MRIで、右脳腫瘍(聴神経鞘腫)大きさ5cmが認められました。
30歳代、女性。以前から時々目の奥に違和感を感じていました。また、不妊症(結婚後2年以上子供を授からず)治療の為に婦人科を受診したところ、ホルモン異常を指摘されました。精査目的で当院を紹介され、頭部MRIでホルモン産生性の脳腫瘍が判明しました。その後、当院からの内服薬で腫瘍は消失しました。
70歳代、男性。奥様が、主人が2~3ヶ月前からぼけ症状が進んできたと心配され来院される。診察室では、受答えは一見正常ですが、左右が分からず、手の指の名称が分からず、計算が出来ず、自分の名前など簡単な単語も書けない状況でした。症状からゲルストマン症候群と考え頭部MRIを施行。MRIで左頭頂葉に脳腫瘍を認めました。
10歳代、男児。倦怠感や頭痛や物忘れ症状があり、他の診療科を受診し鬱病と診断をされ投薬及び入院治療をしていましたが、症状が改善しない為当院を受診。頭部CT及びMRIで脳腫瘍による水頭症を診断しました。水頭症の治療及び腫瘍の摘出術で状態は改善し、元気になられました。